~ 身につけたい「ちから」と「きもち」 ~

4.お手伝いや仕事をする力を

 家庭や社会において、子どもに役割があり、何かができることは、子どもにとって

自信になり、生きる力をたくましくしていきます。

 まず、ちょっとしたことからでもお手伝いをさせ、褒め、少しずつ難しいこともさせたり、その役を任せ自覚させるなどして、子どもをなくてはならない存在にしていくことは、将来社会に出て働く力につながっていきます。

 

 さくらんぼ会でも、調理や手芸、木工などに取り組み、手を育て、気持ちを育てながら、家庭とともにがんばっています。

 

5.自己コントロールができるようにする

 「我慢する力、場面に集中できる力を育てておくことが何より大切だった」

 と、成人した先輩たちが示してくれています。

 幼児期を過ぎると、子どもたちは自我が発達してきて、自分の気持ちを周囲の人々に示してきます。自我が育ってくるのは望ましいのですが、乳幼児期に比べると扱いにくく、周囲はとまどってしまい、時には波風たたないようにと気を遣い、子どもの思うままにしてしまうこともあるようです。

 ハンディがあると、なお、「言ってもわからないだろう」と考えて、子どもの思い通りにしがちですが、良いことはきちんとほめ、いけないことは叱り、するべきことにはきっぱりとした態度でのぞみ、教えていくことが大切だと考えてきました。

 ハンディがあるからと特別扱いにはしないこと、大きくなって困らないように自己コントロールのできる力を育てておくことは、子どもたちが地域社会の中で、あたりまえに生活できるための必要条件だと強く感じています。

 根気も、工夫も、時間も要ります。

 さくらんぼ会では、マラソン、感覚統合運動、静止動作トレーニングなど、自分で意識して、動き、止まり、力を入れたり抜いたりさせるなど、いろいろと取り組みに工夫をしてきました。

 

 子どもたちは、必ず理解し、しっかりした行動がとれるようになると信じて、ていねいに教え続けることで、子どもたちの確かな力を育てていくことができると思っています。 

 

6.いっしょうけんめい、やればできる! (子どもたちに確かな自信を)

 子どもたちになにか課題をさせるとき、最初は介助や手助けが必要ですが、繰り返し取り組んでいくうちに、さまざまなことを獲得して、「できた!」という経験になり、その積み重ねで自信がついてきます。そのなかで、「またやろう!」という意欲も育ってきます。課題に対して、懸命に努力ができることが大切だと考えています。