~ 基本的な考え方 ~

1.子どもをしっかり見て育てる (様子をきちんと把握する)

 まず、子どもの様子をていねいに見つめて、よくよく知っておくことが、子育ての

第一歩と考えています。

 

■ 健康状態、体温、排泄、睡眠、食欲などの生理状態

■ 目、耳、皮膚、筋肉、顔色、からだの動き、手足の動きはどうか

■ 心の動き、人とのやりとり、遊び方、ことばの状態など

 

これらをよく把握して、かかわっていきます。日々の様子をよく見て、記録などを用いて、子育ての取り組みを考え合ってきました。

 

2.あたりまえで、自然な育ちを

 もちろん、障害によって、医療やリハビリテーション、特別なトレーニング、学習指導を必要に応じて受けていくことは大切です。けれども、日常生活をするときは、ハンディがあるからと特別なかかわり方をするのではなく、自然に、あたりまえにかかわっていくなかで、子どもたちは豊かに育っていくようです。

 

■ 感覚を育てる

    * 見ること、聴くこと (目や耳をしっかり使う)

  * 触れること (手足を使ってさまざまな体験をする)

  * 動くこと (からだをしっかり使って運動する)

  * 感じること (暑さ、寒さ、冷たさ、暖かさ、などの温度感覚など、確かな感覚をつける)

 

 これらのことは、大きくなってから身につけようとしても、なかなか難しいものです。年齢相応にあたりまえの体験をする中でこそ、育っていくようです。

 小さな頃から、自然の中で、新鮮な空気や太陽の恵みの中で活動させ、しっかり育てていきたいものです。

 さくらんぼ会では、山登りやハイキング、散歩にでかけ、自然の中で遊ぶことをこころがけてきました。

 

■ 生活の中で、確かな力をつける

   * 生活リズムをつける・・・ 早寝早起きし、食事やおやつ、排便の時間を決め、リズムのある生活ができてくると、子どもたちは元気になり、落ち着き始め、しっかりとした生活ができてきます。

 

  * 自分のことは自分でする・・・ハンディがあるからできないだろう、と考えがちですが、根気よくていねいに教えていけば、自分でできる力が育ちます。考える力や働く力の土台も、毎日の積み重ねの中で育ち、より自立した生活ができていきます。

 

 毎日の生活の中で、たゆみなく、学ばせ続けるのは、なかなか根気のいることです。ときには、投げ出したくなってしまいます。

 みんなで励ましあいながら、確かな生活を続けていけば、それが良かったと、子どもたちの成長を喜べるようになるようです。

 

3.遊びの中で (遊びは、子どもにとって生きるための原動力)

 誘っても同じことを繰り返すばかりで、遊べない子どもたちが多く、どのようにして遊びを発展させていくかが、当初からの大きな課題でした。

 さまざまなかかわりの中で、工夫し、「遊びたがらない子ども」と遊び続けてきました。

 色々な感覚を育て、人とのやりとりの楽しさを知り、考える力を育てるのが「遊び」です。